子どもの目線を第一に

こんばんは! 伊藤こういちです。

私が、かつて勤務していた児童センターは、複雑な交差点の近くにありました。

「ここは、いつ事故が起きてもおかしくない」──私は危険を感じ、区や警察に改善を求めました。しかし、対策は取られませんでした。

ガシャーン! ある時、屋外で大きな衝突音が聞こえました。すぐに駆け付けると、交差点の真ん中で、女の子がぐったりとしていました。車にはね飛ばされたのです。

「無事でいてくれ」と心の中で叫び、近づきました。すると「痛いよ……」と、絞り出すような声が聞こえました。無事でした。

「もう大丈夫だよ」。抱きかかえた瞬間、涙があふれてきました。

都議会議員になった私は、議場で訴えました。「子どもの死因の第1位は『不慮の事故』です!」。そして、幼児視野体験メガネを取り出しました。成長過程の子どもの視野は大変に狭く、大人がこのメガネをかけると、子どもと同じ視野を体験できます。その違いを大人が理解することの大切さを訴えました。

「大人には見えても、子どもには見えない。事故防止策は、この違いを前提に講じなければなりません」

この答弁を受け、都は全国で初めて「チャイルドビジョン」(幼児視野体験メガネ)を作製。チャイルドビジョンは、東京から全国の自治体・教育現場へと、幅広く活用されるようになりました。

伊藤こういちは、子どもたちのかけがえのない命を守るため、全力で働いてまいります。