「政治とは人の命を守ること」。これが私、伊藤こういちの政治信条です。
その思いを強くしたきっかけは、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災にあります。
震災当日、神戸出身の後輩が相談をもちかけてきました。彼は、神戸の実家に電話しても両親と連絡が取れませんでした。やっとつながった兄から「実家のマンションが倒壊した」と告げられました。動揺する彼の姿を見て、私は居ても立っても居られず、翌18日、後輩と一緒に神戸に向かいました。
やっとの思いで、後輩の実家に到着。しかし目に飛び込んできたのは、11階建てのマンションが粉々になった姿でした。
「お父さん、お母さん、帰ってきたよ」。後輩はあふれる涙をぬぐいながら必死に呼び続けましたが、両親は帰らぬ人となりました。
私は悔しさが込み上げる中、防災対策の必要性を痛感しました。この時の思いを忘れず、10年後の2005年に都議会議員となってからは、さまざまな防災対策に取り組んできました。その一つが、地震の最初の揺れをキャッチして速報する「緊急地震速報システムの導入」です。
マンションが倒壊した現場で「5秒でも10秒でも前に、地震が来るぞって教えてやれれば」と嘆いていた後輩の声に応えたかったからです。
緊急地震速報はその後、都内の小・中学校をはじめ、都立学校、都立病院、都営地下鉄などに導入され、防災ラジオも普及していきました。
大切な命を守るため、伊藤こういちは、より一層、防災対策に努めてまいります。