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■平成19年 第1回定例会での一般質問(2007年2月15日)

〔二番伊藤興一君登壇〕

◯二番(伊藤興一君)  初めに、防災対策について伺います。
 都が発表した東京都地域防災計画素案によると、震災時の人的被害を少なくする減災対策の一環として、緊急地震速報システムの活用が盛り込まれております。気象庁などが開発したこの速報システムは、地震の発生をいち早くキャッチし、被害をもたらす横揺れが到達する前に、どの程度の揺れが何秒後に来るかを情報発信するものです。
 私は、十二年前の阪神・淡路大震災の折、倒壊したマンションに閉じ込められた友人のご両親を救い出すため、地震発生の翌日早朝、現地に入りました。しかし、大破した建物を前に、なすすべがなく、救出することができませんでした。もし揺れが発生する数秒前でも事前に知る手だてがあれば、避難する時間的余裕が持てていたならと悔やみました。
 こうした体験と教訓も踏まえ、緊急地震速報システムの導入と活用について質問します。
 まず、都は、公共施設や都営地下鉄などの交通機関への緊急地震速報システム導入に向けて、利用者にパニックや混乱を起こさせない速報提供の方法も含め、早期に具体的な活用を検討し、導入を図るべきと考えます。見解を伺います。
 次に、私は先日、先進的にこのシステムを活用した防災教育を行っている都内の小学校を視察しました。従来の震災訓練、対策は、地震発生後の行動が中心でありましたが、この学校の訓練は、これに加えて、地震の揺れが起きる数秒前から的確な行動をとるものでした。子どもたちや教師から感想を聞くと、数秒でも、事前にわかるので心構えが違う、今まで以上に落ちついて行動ができるとのことでした。
 そこで、伺います。緊急地震速報システムの導入にあっては、まず、子どもたちの命を守るため、学校教育現場にこのシステムを取り入れ、モデル校を設置するなど具体的に推進すべきであります。見解を伺います。  さらに、すべての学校において、防災教育の一環として、パニック防止対策を身につけさせていくことが重要であると考えます。あわせて所見を伺います。
 次に、住宅用火災警報器の設置促進について伺います。
 近年、住宅火災による死者の数が増加しており、その死亡原因の約六割が、火災発見のおくれなどによる逃げおくれとなっており、しかも、その犠牲者の六割が、六十五歳以上の高齢者という深刻な実態もあります。
 都は、昨年の改正火災予防条例において、平成二十二年四月から、既存住宅でも住宅用火災警報器の設置を義務化するとしています。しかし、東京消防庁の調査によると、現状の普及率はわずか一九・三%にすぎません。
 火災の逃げおくれによる犠牲を防ぐという目的を達成するために、都は全力で設置促進を図るとともに、今まで以上に都民に対し、その必要性を理解してもらう工夫をすべきであります。所見を伺います。
 また、高齢者や障害者も多く居住する都営住宅については、都が設置管理者として全世帯に住宅用火災警報器を早期に設置すべきであります。所見を伺います。

 次に、教育現場改革について伺います。
 知事は、昨年末、学校現場に赴き、直接子どもたちや保護者など都民の声を聞きながらいじめ問題の原因を探り、解決の方向性を見出すために開かれた、いじめ問題緊急フォーラムに出席されました。私は、リーダー自身が直接現場で生の声を聞き、ありのままの実態に触れる中で解決を図っていくことは、何よりも大事な姿勢であると思います。
 そこで、いじめ問題緊急フォーラムに出席した知事の率直な感想を伺います。
 今後の教育改革において根底に据えなければならないのは、現場からの教育改革であると考えます。そして、子どもにとっての最大の教育環境は教師であると思います。教育現場で最前線に立つ一人の教師の人間性や指導力、そして情熱が、子どもたちの能力や将来を大きく左右するといっても過言ではありません。
 教育に対する教師の情熱が薄れているとの指摘がある一方で、熱い情熱を持ち、さまざまな課題を体当たりで乗り越え、解決している東京の熱血教師もたくさんいます。
 都は、すぐれた教師を毎年表彰しておりますが、今後は、こうした教師自身の具体的な体験、実践を発表する東京熱血教師実践報告大会などを継続的に開催し、その実践事例を広く紹介することによって、教師全体への刺激や意識啓発につなげるべきと考えます。見解を伺います。

 次に、子どもの食物アレルギー性疾患対策について伺います。
 都が昨年四月に発表した、都内の三歳児を対象としたアレルギー性疾患に関する調査結果によると、アレルギー症状を起こしたことがある子どもの割合は五割を超えています。特に食物アレルギーは五年前の調査の約二倍にふえており、また、血圧低下や意識障害が生じ、治療がおくれると死亡する危険もあるアナフィラキシーショックを起こすこともあることから、看過できない問題であります。
 我が党は、この事態を重く受けとめ、来年度において直ちに対策を講じるべきと判断し、復活予算を要望しました。その結果、初めて子どもの食物アレルギー性疾患対策を予算化したことは、高く評価するものです。
 食物アレルギーへの対応の第一は、原因となる食物の除去、制限を行うことですが、都の調査では、食物アレルギーがあった子どものうち、八割以上が食物除去や制限を行った経験があり、そのうち約四割は、医師の診断を受けずに、親の自己判断で対処しております。
 こうした誤った食事制限による危惧を解消するため、具体的な対策を講じるべきと考えますが、所見を伺います。
 また、アナフィラキシーショックについては、保育園や学校等でショック症状などの緊急事態が起こった場合、関係者がその対処を熟知していることが重要であります。
 緊急時の対応の一つとして、エピネフリンという自己注射用製剤の使用が平成十七年から認められましたが、この注射は、医師以外には本人か家族しか扱えないと聞いています。そこで、家族と離れる保育園等でのアレルギー問題への的確な対応が必要と考えます。見解を伺います。

 次に、子どもの生命を守ることに関連して、子どもの安全対策について伺います。
 昨年の第一回定例会において、私は、子どもの目線から、幼児視野体験眼鏡を手に、子どもの不慮の事故防止対策の重要性を訴えました。知事にも強い関心を持っていただき、都はこの主張に素早くこたえ、子どもの視野を大人が体験できる東京都版チャイルドビジョンを都道府県として初めて作成したほか、来年度から子どもの事故予防対策を初めて事業化し、子どもの不慮の事故を防止する取り組みが開始されることは高く評価するものです。
 そこで、この事業で作成するとしている子どもの事故防止実践マニュアルと体験的シミュレーションソフトについて、その内容と期待される具体的な効果について伺います。
 あわせて、今後も、事故防止へ向けて、情報収集、研究、対策立案など、継続的に対策の強化を図るべきと考えます。所見を伺います。

 次に、環境対策について伺います。
 都は、二十一世紀の新しい都市モデルを目指し、「十年後の東京」を策定しました。この中に盛り込まれている、人々が集い、にぎわいあふれる水辺空間を創造するというテーマの実現は、水の都東京の魅力を世界にアピールする絶好のツールであります。
 しかし、水上から見たウオーターフロントの景観の魅力を高めるためには、足元である東京湾の河川や運河の水質の浄化、改善が急務の課題であります。
 そこで、伺います。
 まず第一に、私の地元品川区を流れる京浜運河、勝島運河は、汚泥対策などが長年にわたり強く望まれていることから、水質浄化、改善といった環境整備を早期に実現すべきです。今後の取り組みを伺います。  第二に、都は今後、東京港の汚泥しゅんせつに重点的に取り組むとしていますが、他の手法についても多角的に調査研究を行い、その成果を活用するとともに、都民と一緒に取り組んでいくことも重要です。東京港の水質浄化、改善について、具体的な見解を伺います。
 第三に、さまざまな流域の排水が流れ込む東京湾の水質浄化は、東京都だけで解決できるものではなく、八都県市首脳会議などにおいて、その対策を強く主張すべきであります。
 そこで、環境保全に関する施策の総合的、計画的な推進を図るためには、現在改定作業を進めている環境基本計画の中で、広域連携の考え方を取り入れ、対策の強化を明確に位置づけるべきです。所見を伺います。

 最後に、東京の温暖化対策と危機管理について伺います。
 今月、国連の気象変動に関する政府間パネル、IPCCから、地球温暖化の分析・予測をまとめた第四次評価報告の発表がありました。この報告によると、今、世界各地で発生している異常気象は、人間の営みによるCO2などの温室効果ガスの増加によるものであるとし、警鐘を鳴らしております。
 一方、環境省や国立環境研究所などの予測によると、地球温暖化が今後さらに進んだ場合、我が国の農水産業や、さらには人体にも影響が及ぶと指摘しています。
 今、私たち大人世代は、百年先の子どもたちの責任者として、未来の都市東京と都民の暮らしを展望し、こうした危惧に対し、危機管理対策を講じておく必要があります。
 そこで、都は、温暖化予測のさまざまなステージでの温暖化危機被害想定を立てるべきであります。見解を伺います。
 また、危機を回避するためには、CO2を削減するための行動を都みずからが率先して実行し、民間企業や都民を牽引していくべきであります。

 知事の所見を伺い、質問を終わります。(拍手)

   〔知事石原慎太郎君登壇〕

◯知事(石原慎太郎君) 伊藤興一議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、先般行われました、いじめ問題緊急フォーラムについてでありますが、学校という場所を会場にして、いじめ問題を議論できたことは大変意義深かったと思います。
 コメンテーターから、例えば、いじめや自殺は、実はメディアを通して連鎖しているという指摘、あるいは子ども社会はそのまま大人社会の反映であるという、非常に印象的な意見が幾つもございました。私もコメンテーターの一人として、子どもの教育の最高責任者はあくまで親であると、家庭教育の重要性も訴えたつもりでございます。
 こういった問題が、なかなか時間はかかると思いますけれども、しかし何か有力な手だてを講じて、いっときも早く解決されていくことを願っております。
 次いで、地球温暖化対策についてでありますが、これは、人によって国によって、かなり危機意識が違いまして、アメリカのようにこの問題について非常に鈍感な国でも、ゴア元副大統領が、非常に個人的ではありますけれども、危機感に燃えて、この説得に世界を行脚しているようでありますが、いずれにしろ、よくデータでは五十年先云々という報道がありますけれども、何で十年先のことを考えないのかというような指摘もありますけれども、私もそのとおりだと思います。
 地球温暖化問題は、多量のエネルギーを消費している大都市東京が率先して取り組むべき課題であると認識しております。
 そのためには、まず、都内最大規模の排出事業者である都みずからが先進的な取り組みを実践し、東京全体、ひいては日本全体を牽引していかなければならないと思っております。
 こうした立場に立って、都は来年度から、建築物等の新築、改築時の省エネ化や再生可能エネルギー利用の全面的展開などを率先的に行い、大都市における地球温暖化対策の新しいモデルを提起していきたいと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。

   〔教育長中村正彦君登壇〕

◯教育長(中村正彦君) 三点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、緊急地震速報システムの導入についてでありますが、本システムは、地震による大きな揺れが到着する前に児童生徒が危険回避行動をとることで、被害の軽減が期待できる手段であります。気象庁は、本年秋からの本格運用を予定しており、都教育委員会は、学校に適したシステムの導入に向けまして、情報の提供、訓練の実施などの活用方法を含め、十分に検討してまいります。
 次に、子どもたちへの防災教育についてでありますが、いつ起こるかわからない地震に対しまして、子どもたちが落ちついて安全な行動がとれるような防災教育を推進していくことは重要であります。
 お話のように、本年度、都教育委員会は、モデル的に緊急地震速報を想定した授業を実施してきましたが、子どもたちに、地震発生時に慌てず落ちついて行動することの大切さを理解させる上で有効でございました。
 今後、安全教育の推進校において、新たな技術の開発などの動向を踏まえた授業実践を行うとともに、その成果を普及し、防災教育の一層の充実に努めてまいります。
 最後に、すぐれた教育実践の普及についてでありますが、児童生徒の学力向上や健全育成を図るためには、教員が他の教員のすぐれた教育実践から学び、授業力や実践的指導力を向上させていくことが不可欠であります。
 都教育委員会では、すぐれた教育実践を行っている教員や学校等を表彰するとともに、特色ある教育活動を行っている教員を、都の広報誌に、はつらつ先生として紹介しております。
 今後は、東京都教育の日の関連事業といたしまして、すぐれた取り組みをしている教員の実践発表会を新たに開催し、その実践報告を都のホームページに掲載します。
 また、東京教師道場において授業を公開するなどして、他の教員の模範となるすぐれた授業実践や特色ある教育活動を、教員はもとより、広く都民にも紹介してまいります。

   〔総務局長大原正行君登壇〕

◯総務局長(大原正行君) 緊急地震速報システムの導入についてお答えを申し上げます。
 本システムは、地震による大きな揺れが到達する前に、緊急避難や鉄道の運行制御など危険回避行動をとることで被害の軽減が期待できる手段でございまして、気象庁は本年秋からの本格運用を予定しております。
 このため、都としては、まず応急対策活動に当たる本庁防災部門におきまして、初動態勢を速やかに確立することを目的に、試行的に導入をいたします。
 一方、鉄道や病院等の都施設への導入につきましては、現在、関係各局による会議を立ち上げまして、都民の混乱を引き起こさない情報提供のあり方等の課題を整理しているところでございます。
 今後、気象庁とも連携し、都の各施設の特性に応じた効果的な利用方法につきまして十分検討してまいります。

   〔消防総監関口和重君登壇〕

◯消防総監(関口和重君) 住宅用火災警報器に関する二点の質問にお答えいたします。
 初めに、住宅用火災警報器の設置促進についてのお尋ねですが、平成二十二年四月一日以降、既存の住宅につきましても住宅用火災警報器の設置が義務となることから、都民への周知を図るとともに、区市町村に対して、給付や助成事業の実施を働きかけております。
 また、町会、自治会等に対して地域ぐるみの設置を働きかけるほか、防火診断などの機会を通じて、直接都民に対し早期設置の呼びかけを行っております。
 今後とも、平成二十二年に向け、職員が一丸となって住宅用火災警報器の普及に取り組んでまいります。
 次に、住宅用火災警報器の必要性の周知についてのお尋ねですが、住宅用火災警報器の普及を図るためには、設置の必要性について都民の理解を得ることが重要であります。
 このため、東京消防庁では、住宅火災による死者の発生状況や住宅用火災警報器の効果及び奏功事例について、新聞、テレビ、プロモーションビデオ、ホームページ等を活用した広報を行うとともに、防火座談会や防災訓練など、都民と接するあらゆる機会を通じて設置促進を図っております。
 今後とも、より一層都民の理解を得られるよう努めてまいります。

   〔都市整備局長柿堺至君登壇〕

◯都市整備局長(柿堺至君) 既存都営住宅への住宅用火災警報器の設置についてでございますが、住宅は、都民が日々の生活を営むための基盤であり、火災から生命や財産を守るための安全対策を進めることは重要でございます。
 これまで都営住宅においては、建設に際して、法令に基づき必要な消防設備等を設置してまいりました。昨年三月の火災予防条例改正に伴い、平成二十二年度から既存住宅にも火災警報器の設置が義務づけられることになりました。このため、設置対象となる都営住宅約二十二万戸について、建設年次の古い住宅などから、平成十九年度より三年間で計画的に設置してまいります。

   〔福祉保健局長山内隆夫君登壇〕

◯福祉保健局長(山内隆夫君) 子どもに関する四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、子どもの食物アレルギー対策についてでございますが、アレルギーを持つ子どもが成長期に必要な栄養を十分摂取できるようにするためには、医師の指導のもと、家庭で原因食物の除去など的確な食事療法を行うことが重要であり、都は、相談事業や講演会を通じて啓発に努めてまいりました。
 来年度は、医師の診断に基づく正しい食事療法を一層促進するため、自己判断による食物制限の危険性も盛り込んだパンフレットを作成し、区市町村と連携して、乳幼児健診などの機会を活用して周知を図ってまいります。あわせて、ホームページ等で、専門的な検査、指導が可能な医療機関の情報提供を開始することとしております。
 今後とも、食物アレルギーを持つ子どもの保護者が的確に食事療法を行えるよう、対策の充実を図ってまいります。
 次に、保育所等での食物アレルギー問題への対応についてでございますが、子どもの食物アレルギーについては、家庭と同様、保育所等でも適切に対処することが必要でございます。  都はこれまで、保育士、養護教諭等を対象とした研修を実施し、基礎的な知識や対応方法に関する情報の提供を行ってまいりました。
 来年度は、専門の医師や児童福祉、教育関係者などから成る検討会を設置し、家庭との連携の方策や、緊急時、お話しのエピネフリンを迅速に投与するための仕組みづくりなどについて検討を進めてまいります。
 今後とも、子どもの食物アレルギー対策を積極的に推進してまいります。
 次に、子どもの事故予防対策事業についてでございますが、子どもの不慮の事故は、誤飲や窒息、転倒など、子どもの目の高さや行動特性などを大人が十分に把握していないことで起きる場合が多いため、保護者の理解や意識を高める観点からの普及啓発が必要でございます。
 このため、保護者が子どもの目線や行動などをパソコンなどで擬似体験し、日常生活での危険を体感できるシミュレーションソフトを全国で初めて作成いたします。また、この体験が知識として身につくよう、ソフトと一体となった子どもの事故防止マニュアルを作成することとしております。
 今後、こうした生きた教材を、区市町村と連携しながら広く都民に普及を図ることにより、子どもの事故防止に対する保護者の共通理解や意識が深まるものと考えております。
 最後に、今後の子どもの事故予防の取り組みについてでございますが、現在、国においては、子どもの事故予防対策の推進を図るため、全国の事故情報の収集を行い、その原因を分析した上で、安全な製品づくりや保護者への普及啓発などに結びつける検討を行っております。
 子どもが健やかに成長するためには、事故予防も含めて子どもの安全を確保することが重要であることから、都としては、こうした国の動きを引き続き注視し、子どもの事故予防に関する具体的な取り組みに生かしてまいります。

   〔港湾局長津島隆一君登壇〕

◯港湾局長(津島隆一君) 水質改善について、二点のご質問にお答えいたします。
 まず、運河における水質改善についてでありますが、都では、運河の水質を改善するため、これまで汚泥の堆積状況や水の汚濁度、水辺の利活用の状況等を総合的に勘案し、計画的にしゅんせつを実施してきております。
 お尋ねの京浜運河については、今年度、品川区八潮団地付近でしゅんせつを行っており、来年度以降も順次実施してまいります。また、勝島運河については、昨年十月に新たに運河ルネッサンス推進地区に指定したところであり、地元の要望を踏まえ、平成二十年度からの事業実施に向けて調整してまいります。
 あわせて、京浜運河の勝島橋北側では、生物の生息にも適した緩傾斜護岸の整備を昨年度から進めており、自然浄化能力の向上にも努めているところでございます。
 次に、東京港における今後の水質改善についてでございますが、都では、潤いのある水環境の再生を平成十九年度の重点事業として位置づけ、汚泥しゅんせつのほかに、水生生物等の浄化作用を利用した幅広い水質改善策を実施していくこととしております。
 具体的には、中央防波堤外側埋立地の東側に、都民の意見を反映させながらいそ浜を整備するとともに、台場地区でカキなどの生物を活用した水質浄化実験などを、地元住民やNPO等と協働で行っていくこととしております。このほかに、護岸に設けました小規模な干潟等の活用を図り、環境学習への支援などを積極的に行ってまいります。
 こうした自然を生かした多角的な取り組みを都民とともに行っていくことにより、東京港のより一層の水質改善を図ってまいります。

   〔環境局長村山寛司君登壇〕

◯環境局長(村山寛司君) 二点のご質問にお答えをいたします。  まず、東京湾の水質改善対策の強化についてでありますが、人口や産業の集中する首都圏を流域に持つ東京湾の水質改善を進めていくには、個別の自治体の努力と流域の自治体相互の連携の両方が必要でございます。現在、流域の一都三県は、東京湾に流入する汚濁負荷量を一層削減するため、第六次総量削減計画を策定中でございます。
 また、都は、「十年後の東京」で示された、人々が集い、にぎわいあふれる水辺空間の実現に向けまして、東京湾の水質改善を目指す多様な取り組みを展開することといたしております。
 来年度改定を行う環境基本計画におきましては、これらを踏まえて、東京湾の水質改善の課題を明確に位置づけ、首都圏の他の自治体とも連携しながら、この課題に積極的に取り組んでまいります。
 次に、地球温暖化の影響把握についてでありますが、東京における温暖化対策を強化していくためには、集中豪雨の激化、感染症の増加など、今後発生が懸念されるさまざまな影響を、この東京という大都市に焦点を当てて的確に把握することが重要でございます。
 こうした観点から、都は、来年度新たに地球温暖化が東京に及ぼす影響の調査を行い、都市気象や生態系の変化、都市活動への社会的、経済的な影響などを明らかにすることといたします。
 この調査を通しまして、東京の都市環境とそこに生きる次世代の都民に与える温暖化の影響と危機的状況を、広く都民と東京で活動する事業者の共通認識とすることにより、地球温暖化の危機に対応し、その進行を抑制する取り組みの強化を図ってまいります。