実績エピソード「若ナビ」

若者総合相談窓口の普及
現在は「若ナビα」に発展し、幅広い悩み相談を実施しています。

 少年問題協議会の委員でもある伊藤こういちは、若者が事件を起こす度に胸を痛めていました。行政の施策を見てみると、18歳以前は児童福祉法などの法律で守られています。また、結婚して子どもができれば、”子育て支援”などの施策の対象となります。

 ところが、ちょうどこの狭間にある若者は、「行政の施策が著しく少ない”空白の世代”である」。こう、伊藤こういちは考えていました。

 この期間は若者にとっても不安や悩みの連続です。雇用環境が悪化する中、若者が直面する問題は、仕事、住居、結婚、将来の展望など、人生を左右する、大きな問題を抱えています。

 伊藤こういちは、そうした悩みや不安を抱える若者に対し、少しでも行政が力になれないのか真剣に考え、2009年3月13日、予算特別委員会「総括質疑」でこの問題を訴えました。

 これに対し都側からは、「全ての青年を対象とした仮称『若者総合相談窓口』の開設をする」との回答がなされました。

 その後、2009年7月にスタートした「若ナビ」には、日々、孤独感などの漠然とした不安から、自分の将来や仕事、人間関係などあらゆる悩みが寄せられています。

 相談件数はおおむね年平均8000件。相談者の約8割が20〜30代で、学生が約3割、就業者が約4割のほか、無職の若者も多く利用しています。